この世界には『壁』がある。
触れたものはもう“帰ってこない”
アリスアイレス王国の第一王子は体内のマナが穢れ死に瀕していた。
その王子の穢れを浄化できる少女がいる。
不確定な噂を頼りに、セフィライズは闇オークションへと参加した。そこで出会ったのが『治癒の力』を持つ少女、スノウだった。
氷狼《フェンリル》と呼ばれたセフィライズは自身の生まれによる特殊な体質と見た目のせいで、うまく人と馴染めないでいた。
スノウはそんなセフィライズに段々と心惹かれていく。
生きるために必要なマナを吐き出す世界樹が枯れ、遂に尽きようとしていた。
時を同じくして、神々の時代に七つに裂かれた邪神ヨルムの封印が暴かれ始める。
暗躍する者達に巻き込まれ、二人は壁と邪神の謎に迫る事となった。
その中で、セフィライズは自身の生まれに向き合い、その運命を受け入れていく。
彼らは『終焉』を食い止めることができるのか。
白の魔術師と癒やしの力を持つ少女〜終わりゆく世界の果てに〜